女性の便秘と黄体ホルモン

便秘と女性ホルモンの関係

女性に特有の便秘

便秘の人の8割から9割は女性と言われていますが、女性に便秘が多いということには、それなりの理由があります。

女性の便秘に最も大きく関わっているのは、女性ホルモンの影響です。
女性ホルモンは卵巣から分泌されているホルモンですが、エストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンと、プロゲステロンと呼ばれる黄体ホルモンの、2種類があります。

卵胞ホルモン(エストロゲン)は、女性らしさを出すための女性ホルモンで、思春期から徐々に分泌量が多くなり、女性らしい体つきを作っていきます。
また妊娠に備えて子宮の内膜を厚くしたり、受精卵の着床を助けたりするのも、この卵胞ホルモン(エストロゲン)です。

もう一つの黄体ホルモン(プロゲステロン)は、妊娠のための女性ホルモンと言っても過言ではありませんが、便秘に影響しているのは、この黄体ホルモン(プロゲステロン)の方です。

黄体ホルモンの働きは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜の状態を整えることと、妊娠してからは胎盤から分泌されるようになり、流産しないように子宮筋の収縮を抑制する働きを持っています。
黄体ホルモンの分泌が活発になる時期は、その働きからも分かるように、生理前と妊娠中です。

黄体ホルモンの分泌が多くなると、体内への水分や塩分の吸収が活発になるため、大腸の腸壁から便の水分も吸収されてしまいます。
水分を奪われた便は硬くなって、排便しにくくなってしまうのです。

また妊娠中は、流産しないように子宮筋の収縮が抑制されることで、腸を動かす筋肉の動きも鈍り、便が出にくい状態になってしまうのです。

このように生理前と妊娠中に便秘になるのは黄体ホルモンの影響であることが多いので、病気やその他の原因であることはまれです。

ただし、痛みがひどい便秘が続くようなら、婦人科で検査をしてもらいましょう。
子宮内膜症から来る痛みかも知れませんし、最悪の場合は子宮筋腫や卵巣嚢腫が原因で便秘になる可能性もあります。

最後にホルモンとは関係ありませんが、女性は男性と比較すると腹筋が弱いので、大腸から便を送り出す力も小さいはずです。
ですから、ちょっと硬くなったり詰まったりすると、男性よりも苦労します。

また、性格にもよりますが、時と場合によってはせっかく便意が来ても我慢してしまうことが、男性よりも多いのではないでしょうか。
我慢は脳に対しても抑制をかけてしまいますので、便意が来なくなる可能性があります。
我慢しないでください。

妊娠中や生理前の便秘解消法については、次の記事を参考にしてください。

⇒ 妊娠中と生理前の便秘